ヴァイオリン、いつから始める?
子供のお稽古に、音楽をさせるご家庭は多いのではないかと思います。
またある程度大きくなってから、もしくは大人になってから始める方も一定数います。
ヴァイオリンは上達するのに難しい楽器ではありますが、未就学の小さいお子さんでも習っているお稽古事です。
年齢や個人の力量にによって始め方、習い方は様々です。
あまり肩肘張らず楽しいお稽古事としてヴァイオリンを選んで貰うことを筆者は望んでいます。
目次
1.子供に習わせるのはいつから?
筆者自身は2歳の時にリトミック教室に一年通い、3歳からヴァイオリンを始めました。
3歳なんてまだお稽古には早すぎるという意見をお持ちの方もいるかと思います。
実際ヴァイオリン講師をしていて3歳前後の小さいお子さんも教えてきましたが、3歳でもレッスンは十分に成り立ちます。
しかしほんのたまに集中が出来ない、先生の話を聞けないお子さんはお断りしてしまう教室も中にはありますので、お子さんの集中がどれだけ持つかというのを普段の様子から把握して教室に通う時期を見計らうと良いでしょう。
お子さんのレッスンではヴァイオリンの上達を目指すだけでなく、お稽古事として個人の人間性の成長も目的としてヴァイオリンを習わせるご家庭もあるでしょう。
また、通い始めの数か月レッスンに集中出来なくてもだんだんレッスンに馴染んでレッスンの時間にはちゃんと集中出来るようになる子がほとんどです。
2.大人になってからでは遅い?
では、大人になってからヴァイオリンを始める人と小さいうちから始める人とでは差があるのでしょうか。
音大生、プロのヴァイオリン弾きはその大半が子供から、それも8歳くらいまでには始めています。
本当にたまに中学生から始めてプロになった人がいた等聞きますが、大抵の場合8歳を過ぎるとヴァイオリンの世界ではプロの道は難しいとされています。
しかしそんな小さい時からプロを目指したり音大に入りたいと思ってお稽古しているかというと決してそうではないと思います。
勿論熱心なご家庭ならお子さんをプロにさせるつもりで英才教育をさせているという場合もありますが、優秀な音大生やプロの方にも趣味やお稽古の一環で習っていたけれど受験の時期になって進路を決めたという話を結構聞きます。
何故小さいうちから始めなければいけないか、という事に関して科学的な根拠は聞いたことはありませんが、一般論として体の柔らかい幼少期のうちに始めなければ上達が難しいと言われています。
また、絶対音感を身につけるという意味でも小さい時からレッスンに通うことで音を聴く耳を自然に作る事が出来ると言われています。
幼い頃から始めなければ上達しないという意見がありながらも、それを覆されるではなかろうかという事例も存在します。
アマチュアの方で大人から始めたけれど音大生と変わらないレベルで弾く人を筆者自身見たことがあります。
他の楽器ですが、ピアノ(この楽器もヴァイオリンと同様幼少期から始めなければプロの道は難しいとされています)の方で二十歳を過ぎて初めて音楽の専門学校に通ってピアノの講師になった人がいます。その方はピアノを始めてから学校を卒業するまで毎日8時間練習するという人並ならぬ努力をしたそうです。
もし大人になってから始めても強いやる気と覚悟があれば不可能ではありませんが、幼少期から弾いている人でもプロの道は厳しいので残念ながらあまりおすすめはしません。
3.親の協力は必須?
幼少期から始めなけれないけないお稽古事にはご家庭の環境がかなり大きいと言われます。
筆者が小学生の頃習っていた教室の先生は、小さいお子さんを中心にとても多くの生徒さんを抱えていました。こんなに沢山生徒がいたら練習しない子もいるのではと思いましたが、どの子も発表会でしっかり演奏していた記憶があります。
しかし一度だけ発表会数週間前の伴奏合わせ(この時に生徒皆が集まってそれぞれの演奏を聴き合います)で何度も止まって合わせにならない子がいて、その時に先生がした行動はその子のお母さんを呼んで発表会まで毎日練習に付き添ってあげるよう言ったのです。
時に先生は子供の教育だけでなく親を指導する事もあります。
子供一人では練習のモチベーションが上がらない、続かないというのは普通の事です。
親が音楽経験者、経験者でないというよりかは子供にレッスンに付き添ったり、どんな事を先生が言ったか、どんなことをお家でお稽古するかを両親が積極的に関わっている子のほうが上達は早いです。
子供の上達には親と子の二人三脚はほぼ必須です。
では、いつまで親が積極的に関わっていくべきでしょうか。
小学生高学年くらいになれば自分でレッスンの復習をして自分で練習を出来る子もいます。小学生低学年くらいで自主性に任せるご家庭もありますが、個人的には大抵は低学年だとまだ少し早いかな、と感じます。(しっかりした子は低学年でも一人でお稽古出来る子もいますがそれは一部だと思います。)
一方で音大に入っても両親が練習にかなり口出しをしてくるという子もいます。
親側は、小学校高学年くらいから子供が自分で毎日練習出来るようになったと思えば個人の自主性に任せればいいかと思います。
4.毎日練習しなければいけない?
前の話と重複する部分はありますが、 毎日のお稽古についてです。
ヴァイオリンという楽器は難しい楽器です。右手は弓を動かし、左手は指板を押さえて音程を取る、両手が同じ動作をしない楽器です。
楽器に慣れる為にも毎日練習しなければ体は覚えません。
小さい子には毎日お稽古は苦痛かもしれません。
しかし上手になるためにも、好きな曲を好きなように弾けるようになるために頑張ろうねと言い聞かせて毎日続けるしか上達の道はありません。
教室に通うだけで家で特に何もしなくても問題ないお稽古事もあると思いますが楽器の場合はそうもいきません。
どうしても他の行事やイベント、またお子さんが体調を崩してしまったなどやむを得ない理由でお稽古をお休みしてしまう事があるかもしれません。
一日でも休むと上達が遅れると厳しい意見もありますが、筆者の個人的意見としては普段毎日練習している子なら一日や二日やむを得ない理由で練習をお休みしてもまた後で遅れは十分取り戻せると思っています。
あまり神経質になりすぎず、出来る限りで毎日続けましょう。
毎日5分や10分でいいので毎日練習するという習慣を小さいうちから身につけておくことが大切です。
お子さんがお家の練習に退屈しているなら、スタンプカード等を作って練習したらスタンプやシールを貼るなど、工夫しながらお稽古を進めるとより楽しく上達を図れると思います。
もしどうやってお家で練習させたらいいかわからなければレッスンの時に先生に練習のポイントを押さえて貰うと効率的です。大抵の先生はレッスンで練習の仕方も指導すると思います。
5.最後に
お子さんのヴァイオリンのお稽古はお子さん一人でなく親子のコミュニケーションは常に必要となります。
熱心になるあまり厳しくお稽古して子供のやる気を削いでしまったりヴァイオリンを嫌いにしてしまったりしないよう楽しく、時には真剣にお稽古していけることが理想でしょう。
毎日状況は変化します。毎日やる気いっぱいでお稽古出来ればいいのですが、お子さんが疲れていて集中できない日もあるでしょうしやる気が出ない日もあると思います。
親子で音楽を楽しみながらお稽古していけることを何よりも願っています。
もしヴァイオリンを習いたい、習っているけれど悩みやわからないことがある方等、一度お気軽にご相談ください。
無料体験レッスンをしておりますので一度お話してみてください。