イタリア国内コロナ対策による規制緩和
今週からコロナ対策による国内での移動、活動制限がいくつか緩和されました。
今週から始まった規制緩和とこの数日の状況を簡単に説明していきます。
18日までの状況
5月からはFase2ということで、4月の時よりも少しだけ移動制限が一部解除されていました。
とはいえ今週に入るまではレストランやバー、雑貨店など多くのお店がまだ再開できず4月までの制限とほぼ変わらない状況でした。
先週まで可能だった事は、家族や親せき、恋人に会う事、州内の移動やお葬式、結婚式等です。
とはいえ原則マスクとソーシャルディスタンスを取る必要がある事、移動や行動に関するフォーマットを記入、携帯する必要があるため、個人的に状況としてはそこまで以前とほぼ変わらない状態でした。
私はそもそも仕事や友達に会う以外にそこまで外出しないので、仕事や友達に会う事が出来ない今、そこまで外に出かける必要性がありません。
なので移動、行動制限がかなり解除されるまでは私はずっと家で過ごす事になりそうです。
今日までの感染者
日本が一時落ち着いていた感染者数がまたつい最近まで感染者が増えていたと国内では話題になっていたと思いますが、イタリアからすれば100人超えの増加なんてかわいいものに見えてしまいます。
日本では危機感が足りないと随分騒がれていますが、むしろ一人一人の感染予防に対する意識の高さは流石日本だと思います。
今、イタリアで感染者の増加がどんどん減っていっているとはいえ、それでも一日500人を超える感染者が出ています。
レストランや食料品以外のお店も再開を今週から始めていますが、果たして開いても良いものなのかと思います。
一方で経済がストップしてそれによって苦しむ働く人がいる限りはそうも言ってられないのかなとも思います。
今週から
引き続き州を跨いだ移動は限られた理由以外では禁止ですが、6月以降、状況によって解除するとのことです。
今週からは1メートル距離を置いた会合、小売業、対人サービス業、飲食、宗教行事、美術館などの再開が可能になっています。
常にマスクの携帯、特に屋内や対人距離が保てない場合はマスクを着用するよう定められています。
州内であればかなり自由に行動できるようになってきたので、それによる第2波も心配ではありますがようやくと言った感じです。
昨日はピエモンテにおける感染者の増加が100人以下になったので希望が見えてきたようにも思います。
6月以降の予定としてジム、スポーツセンター、劇場、映画館等の施設も順次再開可能にしていくそうです。
劇場、映画館等については一番最後になるので音楽家にとってはまだ長い道のりになりそうです。
ヴァイオリン オンラインレッスン | SAWAヴァイオリンオンライン教室
この状況での音楽家の在り方
先週はピネロロアカデミーで行われている修士課程のカリキュラムの一つであるマネージメントのグループレッスンがオンラインで行われました。
状況に伴い、先生は今この状況でやれることは何か、2か月後どういう状況になっているかという題材を取り扱うと事前に連絡がありました。
今回はディスカッションの様な感じでのレッスンでした。
そこで最も話題になったのが動画投稿に関しての話です。
動画投稿サイトやSNSに音楽家がこぞって演奏動画を上げていますが、これに関してもう一度考える必要があると多くのクラスメイトが思っていました。
演奏会と同じように有料のもの、バックアップがあるものに関しては良いと思いますが、むやみやたらに演奏の動画を出す事は音楽家の価値を下げる事にならないかという意見や、演奏のみならず自分で動画を作るならレコーディングの機材、編集の労力等を考えて本当に無料で公開して良いのか等の意見も聞きました。
芸術家がお金の話をするなんてとんでもないと思われる人がいるかもしれませんが、芸術家以前に人間なので避けては通れない話です。
劇場や演奏できる活動の場が制限されてしまった以上、どうしても音楽家の居場所がSNS等になってしまうのでもはや不可抗力と言った所でしょう。
この状況に関して私達音楽家の立場を守り、活動できるシステムを作っていく事が今後の課題になると思います。
私達が出来る事
このマーケティングのグループ会議ではそれぞれが現在どの様に活動しているかについての話をしました。
少なくとも私は今は演奏活動をあまりしていません。
勿論現在演奏会は全て出来ません。
所属している団体からの依頼や生徒さんの為に模範演奏をする目的以外で個人で演奏の動画を作る事はほとんどしていません。
そもそも、劇場が閉鎖になるまで毎週演奏会で弾かなければいかず、オケの曲に追われていたので今が自分の好きな曲を弾けるチャンスと思いソロの曲を練習しています。
今必ずしも活動する必要がある訳でもないですし、何より、今のうちに自分の演奏を磨いて演奏会が再開した時にまたレベルアップした演奏を見せれた方が良いかなと思っています。
一方でオンラインレッスンの紹介サイトに登録したり、自分でサイトを作ってレッスンが出来るシステムを作るようにしました。
お陰様で色んな地域にいる生徒さんとも繋がる事が出来て新たな発見をしました。
以前も書いたことがありますが、オンラインレッスンをしてみても意外と普段教える事と特に変わりなくそれなりにレッスンが成立するのでコロナ関係なしに続けていけたらと思っています。
ヴァイオリン オンラインレッスン | SAWAヴァイオリンオンライン教室
最後に
正直なところ私の状況は今週になっても何も変わっていません。
しかし、家のベランダから外を見ると以前よりも人が多く行きかっています。
まだこれから感染者が増えるという予想もあり、不安が消えるのはいつになるのか、まだまだ長い戦いになりそうです。