ヴァイオリン以外にしている事
今回は私が時々行っているヴァイオリン以外の話です。
ヴァイオリンとほぼ関係ない話ですが、趣味が私の演奏活動にも使えた事があるのでその辺も書いていきます。
親に隠れてやっていた趣味
もはや今となっては隠しようがないので言える話ですが、小学生の時から漫画が好きで、それをきっかけに絵を細々と描いてきました。
高校の学園祭での室内楽のコンサートのプログラムを漫画にしたり、大学、大学院でのレポート提出を漫画にして出したこともあります。
大学以降は一人暮らしだったので家に絵を描く道具があっても誰にも言われないとばかりにペンタブを買ってデジタルで絵を描く事を覚えました。
しかし大学最後の一年で両親が東京に転勤となり一緒に住む事になってそれらの道具がばれてまた小言を言われました。
絵を描くこと自体が悪いのではなくて、やるべきことを疎かにしてまで趣味を続けるならやるなという事を親は言いたかった訳ですが当時の私はうっとおしいなとしか思っていませんでした。
この当時はヴァイオリンの練習をきちんとやる時間にやらなかった事が多かったので言われても仕方なかった事かと思います。
趣味から学んだこと
絵を描いていたおかげでチラシやプログラムのデザインやイラストを作る技術を学び、演奏会のチラシやプログラム等を自分で比較的簡単に作ることが出来ます。
勿論趣味の範囲なので絵が上手い訳ではありませんが、なんとなく描いたSNSにあげていたら企画側の人にもぜひプログラムの表紙に使いましょうと言ってくれてこのイラストが演奏会のプログラムの表紙になりました。
デザインやチラシを作るプロには勿論劣りますが、最低限の事は出来る様になったので自分で企画する演奏会に関しては自分で作る事が多いです。
趣味を通して出会った人
2年程前の話ですが、まだスカラ座アカデミーのメンバーだった頃、昼公演と夜公演の間に時間があるのでスカラ座から歩いて10分くらい離れたところにあるスフォツェスコ城の庭で気分転換に絵でも描いていました。
その庭のベンチの隣に座っていたご婦人が私の書いている絵を見て「素敵ね、あなた漫画家かイラストレーターなの?」と聞かれましたが、とんでもない。
私がスカラ座のアカデミーのオーケストラでヴァイオリンを弾いている事を話すと、私がコンミスをしていたスカラ座アカデミーの公演に彼女は聴きに来ていたと言うのです。
その後一緒にカフェをして連絡先を交換して別れましたが、特にバレエが好きだというのでスカラ座アカデミーのバレエ公演の招待券をあげるととても喜んで来てくれました。
出会いは私が描いていた絵から始まったけれど、こうして私の音楽家としての活動にも関心を持ってくれるお友達が出来た事が奇跡というか面白いなと思いました。
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出された宿題
私が習っていた先生は私が絵を描く事を知っていたので、私に弾いている曲をイメージして絵、もしくは漫画を描くように言った事がありました。
結局音楽は表現の言語の一つで、表現する事に関しては例えば詩を書く、踊る、絵を描く等と何ら変わりないという事だと思います。
なので絵を描くという言語を知っているのならその言語でも表現すればきっと演奏にもヒントを得られるのではと考えています。
演奏と他の行動が果たして影響するか疑問に思う所もあるかもしれませんが、演奏も頭で考える、イメージする事が大切です。
絵を描く時に下描きの時から完成をイメージして描く事は、ヴァイオリンを弾く時も曲の完成をイメージして練習をしていく事を思えば何となく似た様な気もします。
少なくとも私が絵を描く事を先生たちが否定せずに寧ろ今後の自分の仕事に使えたら面白いよね、という感じで思ってくれたので気持ちは軽くなりました。
最後に
必ずしもすべての趣味が上手く自分の仕事と関わってくれたり仕事になったりするわけではありませんが、自分の生活や人生に何かいい影響、いい出会いを与えてくれるかもしれません。
私は大学のレポート提出に漫画を描いた事がありましたが、その時の方がずっと楽しく勉強したし、漫画を描くために多くの知識を得る必要があったので最終的にとても良い勉強法になりました。
好きな事や興味のある事とやるべき事を上手く結びつけて楽しむのも良いと思います。