FACCIAMO LA MUSICA

ヴァイオリン奏者がヴァイオリンについて語るサイトです

生徒が望むのは優しい先生か厳しい先生か

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レッスンをしていてよく、このレッスンは本当に生徒さんが望んでいるか疑問に思う事があります。

 

勿論高いレベルを求めるなら小さなことまで細かく指摘する必要がありますが、少し大雑把でも進むべきかどうか生徒さんのレベルや目的に合わせて考える必要があります。

 

 

 

 

初めは大抵進まない

以前の記事にも先生に関しての話を書いているので貼っておきます。

 

violinoarco.hatenablog.com

 

 

少々大雑把でも進んだ方が生徒さんのやる気に繋がるとはいえ、レッスンを始めた初期の頃というのは大抵の場合なかなか進みません。

 

特に小さいお子さんだと曲がある程度弾けるようになるまでつまらないと感じてそれが余計に進まない原因にもなるかもしれません。

 

 

しかし、先生としては正しい事を最初から知って欲しいのです。

 

年齢や目的に合わせてどれくらいで良しとするか見極める必要がありますが、妥協しない事を続けると生徒さんもそれに慣れて妥協しなくなるので、耐えられるであろうギリギリを攻めていく様にしています。

 

曲は結局の所基礎の総合と応用なので、例えば全調の音階がしっかりマスター出来ればかなり多くのことが自由に弾けるようになります。

 

なので、基礎に関する部分をある程度身につける必要性がある事を生徒さんに理解してもらった上でレッスンを進められれば良いかなと思います。

 

 

あまり進まないレッスンなのに楽しい

私が中学生の時に習い始めた音高の先生はとにかく音程と音の出し方に細かく、音階だけや曲の数小節だけで1時間のレッスンが終わる事もしょっちゅうでした。

 

しかし、そのレッスンが私は不思議と嫌だと思わなかったですし、寧ろそこまで細かくレッスンされない、全体をざっと見るレッスンよりもずっと有意義で確実に上達を感じる事が出来ました。

 

人によって感じ方は様々なので早く進めてほしいと感じる人もいるでしょう。

 

ただ、ある時じっくりと一つの事を身につけると他の曲やテクニックを練習する時も丁寧に練習する習慣を付ける事にも繋がりますし、後々新しい曲を始めても次第に短期間で弾けるようになっていきます。

 

 

進まなくてもじっくり曲を作り上げる面白さをヴァイオリンを学習する人に知って貰えたら良いなと思っています。

 

 

厳しい先生

ここで言う厳しい先生とは、生徒に怒ったり叱る事をするかしないかという事ではありません。

 

ここではポジティブな意味で厳しい先生について書きます。

 

 

厳しい先生とは、生徒の出来るギリギリのところまで妥協しない事だと思っています。

 

もし生徒さんがレベルアップしたい、難しい曲も弾きこなしたい等の、今のレベルよりも上にある目標を目指すなら厳しい先生になる必要があります。

 

 

私の経験では、妥協を許さない厳しい先生の方が私の記憶に強く残っています。

 

もしかしたら習っている時は好きな様に弾かせて沢山褒めてくれる先生の方がしんどくないかもしれませんが上達を目指すならやはりある程度細かく指摘する必要があると思っています。

 

 

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練習しているかしていないかは大体わかる

先生が生徒の練習をずっと監視する事は不可能ですが、レッスンを繰り返していけば練習しているかしていないかはわかります。

 

レッスンで言われたことを練習していれば必ずその練習の跡が音になって現れます。

 

先生は色々な生徒さんを見ているので誰がどれくらい練習したのかも演奏を聴けばすぐにわかるので誤魔化しようがありません。

 

なのでもし、練習していないのに「練習しました」と言った所で先生はわかっているので嘘をついても意味がありません。

そもそも嘘をつく必要がないと思いますが…。

 

 

レッスンで正直に「練習したのですが全然出来なくてすみません、もう一度前回の所やって貰えますか」というような事を言ってくる生徒さんほど上達していたりします。

 

そうそう1週間で演奏がガラリと変わる事はありませんが、少なくともレッスンで言われた通り練習を続けていれば必ず何か良くなっています。

 

 

現在、全然進まないと言いながらも練習を続けていれば3か月後には大きな進歩になる」とよく先生や親に言われてきました。

 

すぐに練習の効果が表れないとモチベーションが下がるかもしれません。

 

しかし今、根気強く続ければその成果が後になって現れますし、本人が気が付かなくとも言われた事を守って地道に練習していれば先生は小さな変化に気が付いています。

 

 

優しさとは

いつも褒めて、いつもニコニコしている先生が果たして本当に優しい先生なのでしょうか。

 

優しさは厳しさと表裏一体だと思います。

 

勿論人によってレッスンを受ける目的は色々ありますが、基礎や正しい弾き方を教えられずに弾きたい曲を弾かせてそれでおしまいになるなら正直レッスンの意味がない様な気がします。

 

 

本当に優しい先生は、生徒を置いてけぼりにしない、生徒が頑張った事を評価する、生徒の目標に合わせた上で上達できるようにレッスンする先生かなと思います。

 

 

とくにお子さんの生徒さんはまだ自分のやりたい事ややるべき事に対する行動のコントロールが難しいと思います。

 

それがヴァイオリンのお稽古に影響を及ぼす事もあります。

 

その時、生徒の気持ちに寄り添いながらも欠点を克服出来るようなアドバイスしてあげる必要があります。

 

ヴァイオリンを弾く事を通して人としても成長出来るきっかけを与えられる先生になる事を私は目標にしたいです。

 

 

最後に

1人1人顔や性格が違うようにやる気が出るきっかけやレッスンの仕方はそれぞれです。

 

その中でもいくつかの条件は外さない方が良いものがあります。

 

それを見極めてレッスンをする必要があるかなと思っています。

 

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