ヴァイオリンは好き、けれど練習は嫌い
私はヴァイオリンを弾く事や音楽は好きだけれど、練習が嫌いでした。
できる事ならサボっていたいと思うくらい練習が嫌いでした。
きっとヴァイオリンを弾いている人の中にもそういう人はきっと多くいると思います。
練習ができる事とヴァイオリンが好きは別問題
弾く事自体は嫌いではないけど、毎日練習する事が嫌いと思う人は結構いると思います。
これは子供に多い傾向ではありますが、大人でも同じく練習はしんどいものです。
練習を全く苦だと思わない、寧ろ練習が好きだという人もいるので皆がそうという訳ではありませんが、大抵は練習は面倒だったりしんどいものです。
しかし、練習が嫌いという人の大多数はヴァイオリンを弾く事自体が嫌いなわけではありません。
練習の何がしんどいかというと、練習してもすぐに効果が現れない、練習の仕方がわからない、楽器を長い時間持っていると疲れる等の事でしょう。
練習してもすぐに上達できないのは、何をどれくらい練習したかによりますが、上手く弾けない所を数回弾いたところで上達するほどヴァイオリンは簡単な楽器ではありません。
よくお子さんが全然練習をしたがらないからヴァイオリンが好きではないのか、やめさせた方がいいのかと思う保護者の方の話はよく聞きます。
練習をしないからヴァイオリンが嫌いとは必ずしも言えません。
発表会で弾いたりレッスンで弾く事は嫌ではないけれど、一人で出来ない事を出来るようにするまで地道に練習を続けるという作業が嫌いな子は多いです。
練習が嫌いでもある時やる気になる子もいますし、以前は練習が苦ではなかったのに曲が難しくなって練習がしんどくなってしまったという子もいます。
嫌いを克服するのは最終的には本人次第ですが、練習が続けられるように目標を小さく段階的にあげていったり、このフレーズを毎日5回とかセヴシックの何ページを毎日5分必ず弾く等、練習内容をあらかじめ明確化させると頑張りやすいと思います。
ヴァイオリン オンラインレッスン | SAWAヴァイオリンオンライン教室
才能がないと諦める
かなり初歩の段階の時に、全然上達しないから才能がないんじゃないかという人を結構見かけるのですが、才能がないと思うのが早すぎます。
練習を少し続けたところで才能を測ることなんて出来ません。
まず最大限の努力を続けていないのに才能がないと言い切るのは、頑張っている人からしたら、努力もせずに上手になれるとでも勘違いしているのかと思う訳です。
もし沢山練習しているのに上達しないのなら努力の方向が間違っています。
音楽の才能というのは決して遺伝や生まれつきなんてものはありません。
勉強の仕方が正しく、才能が伸びるにふさわしい練習量をしているかどうかでその人の上達の仕方が変わっていきます。
言ってしまえば才能というのは、本人のやる気と良い指導者、勉強ができる環境が整っているかどうかでほとんどが決まります。
ただ、この3つの全ての要素が必要で、どれか1つでも欠けてしますと才能の伸びしろが小さくなってしまいます。
小さい子でも上手、まだ楽器の経験年数が短いけれど上手な人はそれなりの努力をしています。
例えば、小学生の生徒さんにそれぞれ「毎日30分練習しましょうね」と言ったとします。
それでも個人で上達の差が出てきます。
先生に言われた回数や時間よりも多くやっている子は非常に早く上達します。
先生に言われただけやる子もきちんと上達しますが、一方で、それよりも少ない回数や時間しかやらない子はなかなか上達しません。
先生は限られた時間しか見てあげる事が出来ません。
レッスンだけで上達するなら誰も悩んだり苦労したりしません。
どれくらい練習しているか、どんな練習をしているかを質問するとしっかり答えが返ってくるかどうかでその子が普段どれくらい練習しているかどうかがわかります。
上達する子程こういった質問にきちんと答えてくれますし、レッスンで積極的に質問もしてくれます。
一方でなかなか進まない子に普段どれくらい練習しているか質問すると、何も答えない、もしくはあまりやっていないとほとんどの子が言います。
同じ教室で上達する子がいるのになかなか上達しない子は、この時点で本人や周りが才能がないんじゃないかと思うかもしれませんが、そもそも練習が足りていないのに才能云々というのは、厳しい言い方になりますが努力をしていない事の言い訳でしかありません。
結局のところ皆平等に上達する才能はあって、ただ、的確に指導してくれる先生に習い、先生の話を守って練習出来るかという、本人のやる気とある程度勉強できる環境があるかで進み具合が変わるだけです。
最後に
音楽家じゃない、音楽に詳しくない親の子どもは才能がないと思う人がいるのですが、大きな間違いです。
世界で活躍しているヴァイオリニストの中にも両親も周りも音楽をやっていなかったという人もいます。
超難関の国際コンクールで1位を取って超一流のソリストになるには物凄い努力の上に運や元からあるセンスが必要になってくると思いますが、音大に入ったりそこからプロのオーケストラ奏者や食べていける音楽家になるレベルであれば努力次第でどうにでもなれます。